頭の中の楽園

主に趣味に関してつらつらと

超私見・後悔しない大学院の過ごし方

大卒至上主義が色濃く残る日本だが、大学院なる謎の組織がこの世には存在する。

私は大学に入学した時にこう思った。

 

「えっ、4年も大学通っといてまだ大学行くの?」

 

そんな私も、色々あって大学院に進学した。

理由?「人生に後悔を残したくないから」。もはや意味不明だよね。

 

さて、そんな訳わからん理由で大学院に進学し、何とか修了出来た私が思う、後悔しない大学院の過ごし方をここに記したいと思う。

 

①授業はしっかり「耳で」聴く事

これ、何気に大事。何故かと言うと、大学院の授業の大半は、教授が厳密に行う気が無いから。(そもそも単位をあげる前提で授業が進む)

学部の授業の様に単位を得る為の攻防が無いので、教授も色々とゆるく物事を教えてくれる。そこには授業の内容とは関係は無いが、生きるヒントが詰まってる。大学の教授って変人多いけど、人生経験に関してはその辺の人の比ではない。ノートを取るのはほどほどにして、心して受講しよう。

 

②院生生活全てを学業に捧げようとは思わない事

大学院は学部よりも自分でやる事を決める裁量が多い。その分、やる事も多い。研究、学会発表、教授のパシり、アルバイト...

確かにキツい時期や教授が鬼だと寝泊まりが続いたりするが、それでも社会人と比べたら休みは多いし、何より会社の様にずっと大学にいる必要は無い。

裁量が多いって事は、時間を有効に使いやすいという事。

大学院生ほど自分の好きに使える時間がある年代はもう無い。余暇はしっかり満喫して、大学以外でも色々な事を吸収しよう。

(学部生はこの休みの多さからやる気を無くす人間が多発し、俗に言うバカ大学生が量産されるが、大学院に進学出来た君なら、その心配は無いだろう。...無いよね?)

 

③学びを将来に活かせる様にする

必ず、か・な・ら・ず、大学院生は聞かれ続けます。

 

「何で大学院に行ったの?」「何を研究してるの?」「その研究は何の為にやってるの?」

 

これ、就活では勿論ですが、就職してからも聞かれます。色んな人に。あ〜やだやだ。

でも、やっぱり絶対数で見たら大学院に行く人間はごく少数。

それでいて、企業からは学部生とは違うレベルを求められるのも事実。

学部で卒業した人間とは違った広い視野、価値観、考え方を持っていなければやっぱり勿体ない。

これは普通に大学院を修了すれば自ずと身についている物だとは思うが、一応は意識しておいた方が良い。

 

さて、おわかりだと思うがここまで私が書いた内容は「修士(マスター)」の話です。

「博士(ドクター)」なる物がこの更に上に存在しますが、こっちはガチのマジで修士の比では無いイバラの道なので相当な覚悟を持たなければ飲み込まれます。その辺はネットの海に断末魔が転がっているのでそちらを参考にしてね。

 

私の大学院生生活の2年間は、毎日が本当に充実していました。(キッツイ時もあったけどね)

ただ、あまりに充実した日々だった故か、残りの私の人生はオマケで、もういつ死んでも良いのかなと思ってしまっている自分が今ここにいるのも事実。もう少し、嫌な思い出を残した方が良かったのかもしれないってくらいにね。

 

学生生活は有限です。身体に気をつけて、後悔しない様に学業に励んで下さい。その先に良き未来があると信じて。

The Long And Winding Roadの妙味

 

ビートルズの便宜上のラストアルバム「Let It Be」。

このアルバムは特殊な作品で、当初は「Get Back」というタイトルで発売される予定だったが、当時のメンバー間の仲は修復不可能な所まで来ておりセッションは空中分解、残骸だけが残り、それをかの天才フィル・スペクターが好き放題に再構築しリリースした経緯がある。

その為かビートルズメンバー(主にはポール・マッカートニー)の意向が重視されておらず、発売後30年以上経ってから「Let It Be Naked」なる本来のビートルズメンバー(主にポール)の意向に沿ったIfの作品がリリースされるなど、その特殊性は多くのファンを惹き付けている。

 

その中の有名なエピソードとして「The Long And Winding Road」のフィルスペクター流の荘厳なオーケストラアレンジにポールが激怒したという物がある。

 

私はポールの考えとは逆で、「Let It Be Naked」に収録されたバージョンは葬式の様で好きではなかった。フィルスペクターバージョンの方が管弦楽の音色が「別れ」をテーマにしたこの曲に合っている様な気がして。

 

ただ、久しぶりにNakedバージョンを聴き直して思ったんだよね。

ポールからしたらこの作品は「Yesterday」の系譜だったんじゃないかな?って。沁みる曲ってやつ。彼のソロ作品で多いやつ。

初めて聴いてから10何年経って初めて、ポールの意向が理解出来た気がする。

同時に、Nakedバージョンも好んで聴ける様になった。

 

何というか、歳を取ると色々な角度から物を見れる様になって楽しい。

 

あと、この曲は若い頃のポールにありがちな皮肉っぽい部分が歌詞にも現れてるからあんまりハッピーエンドのシーンとかで流すべき曲では無いんじゃないかな...?

旧K-1は何故終わったのか(1)

2000年代初頭までのK-1という団体は世界一の格闘技団体だったと今でも思っている。しかし、様々な問題を抱えたまま、旧K-1(便宜上今のK-1とは組織が違うので、旧K-1と記載させて頂く)は終わりを告げた。裏での契約不履行やお金の問題など、内部でも様々な事があった様だが、イチファンからの視点から見てもK-1は終わって当然だと思っていた。

今回は、何故旧K-1が失墜したのかを考えてみたいと思う。

K-1の選手構造

まず、何故K-1が流行したのかと言えば、そのわかりやすい構造にあったと思う。

毎年行われる「K-1 WORLD GP」に優勝する事が最大の栄誉であり、皆一堂にそこを目指すというわかりやすさ。

優勝経験を持つピーター・アーツアンディ・フグアーネスト・ホーストといったトップクラスの下に、初優勝を狙うマイク・ベルナルドジェロム・レ・バンナミルコ・クロコップといった魅力的なファイターが勢ぞろいしており、日本勢には佐竹雅昭や武蔵がいた。そして、たった1試合で彗星の如く現れるフランシスコ・フィリォマーク・ハントといった新たなスター等、ファイターそのものに視点が当てられていた様に思う。

そういう意味では、アンディ・フグが亡くなった2000年から、既に何かが崩れ始めていたのかもしれない。

過剰すぎる色物路線

こうしたファイター構造を破壊したのが、ボブ・サップであった。格闘技を知らない人でも間違いなく知っているファイターであろう。

日本に来た当初のサップのファイトスタイルはあまりにも、わかりやす過ぎた。元々アメフトの選手であるが故のフィジカルを活かし、というかフィジカルだけで相手をなぎ倒す。テクニックなど全く無かった。かつてボビー・オロゴンが格闘技に参戦した時に「最強の素人」という二つ名を持っていたが、どちらかと言えば「最強の素人」はサップに与えられるべき称号であった。

そんなサップが、あろうことかK-1の皇帝とも言うべき存在であったアーネスト・ホーストを2回も打ち破ってしまった。ここから、K-1は完全に壊れていった。

その後、モンスター路線の極みとも言うべき「曙VSボブ・サップ」が2003年の大みそかに組まれたが、結果は全く観客の期待に応える試合とはならず、これがK-1最後にして最大の花火となった。しかし、テレビの歴史においてはNHK紅白歌合戦を一時的に視聴率で抜いたというだけでも、やった意義はあったのかもしれない。

PRIDEの台頭

K-1が絶頂期だった時期に、ゆっくりとファンを集め始めていたのがPRIDEであった。

K-1がキックボクシングの団体であった事に対して、PRIDEは総合格闘技の団体。一番のポイントは、総合格闘技はその名の通り全ての格闘技を内包したといっても過言ではない格闘技の為、バックボーンがキックボクシングはもちろん、柔道、レスリング、プロレス何でも来いという何ともオールマイティな団体であった。

グレイシー柔術の使い手の黒船ヒクソン・グレイシーと、アントニオ猪木によるプロレス最強論を信じ続ける日本が送り出したプロレス代表の高田延彦による、1997年10月11日、1998年10月11日の試合はいずれも高田の惨敗となり「プロレスが死んだ日」と言われるが、これは「総合格闘技が生まれた日」でもあった。

その後藤田和之桜庭和志と言ったプロレスラーが総合格闘技に参加し、またK-1からはミルコ・クロコップが転向するなど様々な選手が集まり「PRIDE」という一つのジャンルを形成していった。

PRIDEも構造が面白かった。ミドル級にはヒクソンの兄弟達を次々と破り「グレイシーハンター」と呼ばれた桜庭和志がいて、その桜庭を完全に打ち破る王者ヴァンダレイ・シウバがいた。そのシウバを無差別級グランプリでハイキック一発で沈めたミルコ・クロコップ、そのミルコでも勝てなかった「皇帝」ヒョードル・・・トーナメント形式のK-1にはない魅力がPRIDEにはあったし、何より安易なモンスター路線に走らない強みがあった。

2000年代半ばには、世界最高の格闘技団体はK-1からPRIDEへと移り変わっていった。もう一度言うが、当時のPRIDEは世界最高の団体だったのだ・・・。誰が何と言おうとも。

 

なんかまとまらないので、続きはまた書きたいと思う。

【Prince】プリンスの好きな作品

プリンスの中毒性

プリンスと言えば、マイケル・ジャクソンやマドンナと同世代でよく一緒に語られるアーティストだが、前述の2人と違いステージでは踊るだけでなくギターをかき鳴らしていたり、レコーディングでは全ての楽器を自分で演奏したり、改名したり、レコード会社と揉めまくったりとそれはまあ独創性と創作意欲の塊みたいな人だった。

そんなプリンスがデビューから亡くなるまでの間に残したオリジナルアルバムは40枚以上。どのアルバムにおいてもその独創性が遺憾なく発揮された物ばかりで、大体プリンスファンに好きなアルバムを挙げて貰うとみんな違う作品を挙げるので足並みが揃わなくなる。

今回は自分の好きなプリンスの作品を幾つか挙げてみようと思う。

The Gold Experience(1995)

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これね~本当大好き。

プリンスは80年代の方がよく語られるんだけど、とっつきやすいのは絶対90年代の作品だと思う。音も大きいし。

K-1のテーマ曲として有名な「Endorphinmachine」、多幸感のある「The Most Beautiful Girl In The World」等ヒット曲も多い。

だがしかし、このアルバムが好きな人はラストトラックの「Gold」を聴きたいが為に聴いている人も多いのではないだろうか?本当に名曲なんですよ。アルバムを通して聴いて、ラストに流れる「Gold」がたまらないと・・・。

ちなみにこの頃プリンスはレコード会社と揉めに揉めており、それまでの「プリンス」の名前を捨てた時期の為、アーティスト名はジャケットに載っている記号(発音不可能)になっています。

HITNRUN Phase Two(2015)

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プリンスの遺作です。全く遺作感はありません。

このアルバムは2014年に古巣ワーナーレコードともう一度手を組んで大々的に発売されたアルバム「Art Ofiicial Age」の副産物とも呼べる作品ですが、音楽性はあまり似通っておらず、単体のアルバムとして聴いて全く問題はありません。「HITNRUN Phase One」も存在しますが、こちらは「Art Ofiicial Age」の続編の様な作品となっています。

このアルバムはとにかく聴きやすい。アダルトコンテンポラリーチックな作風であまり攻めてはいないが、聴いていて心地よい。プリンスのボーカルや作風はクセがあるので、手放しで人に勧められるのはこういった作品になってくる。ストリングスとの相性もバッチリ。

Baltimore」とかね。アルバム全体の統一感も良い。まさか「Big City」が最後の曲になるなんて、想像できた人はいないでしょう・・・。

1999(1982)

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超有名作品。いや~何だかんだ言っても「Little Red Corvette」聴きたいんだよね。

中毒性はやはり80年代の作品の方が凄まじい物がある。シンセサイザーの音とか、意図的にしょぼくしてんのかなって音色なんだけどむしろそれが強烈な魅力になるのが初期プリンスの魅力。

総時間70分超と、LPだと2枚組、CDでも結構ギリギリまで曲入ってるのもなかなか凄い。プリンスには再生時間が長い作品が多い。

ここからスターダムを上っていく訳だけど次作「Purple Rain」は凄いポップだし、この時期のプリンスは勢いしか無い。

 

とにかく作品が多い人なので、また気に入ったアルバムが出てきたら新しく記事を書こうと思う。

【思い出ぽろぽろ】ドラクエ7という異質

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衝撃だったドラクエ8

時は2004年。

PS2ドラクエ8が発売を控え、日本中が過熱している時。ガキだった俺もその例外では無かった。

SMAPがCMをやっていたのだが、グラフィックがまあ凄いこと。「どこまでも行けるぞ!」って触れ込みの通り、見渡す限りどこまでも行ける疑似オープンワールドみたいなリアルなフィールド。俺にとって、ドラクエ8以上にCMを見て衝撃を受けたゲームは無かった。

当然プレイだってしたくなる。だがここで大きな壁が立ち塞がった。

 

PS2を持っていなかった。

 

誕生日が近いわけでもないし、PS2なんておいそれと買って貰える物ではない。しょうがないので一旦ドラクエ8は保留として、じゃあプレステは持ってるから一個前のドラクエ7をプレイしよう。7と8だしそんな変わらないんじゃね?という適当な推測のもと買って貰ったのがドラクエ7だった。

 

壁が多かったドラクエ7

とまあ、こんな経緯でドラクエ7を買って貰ったもんだから、まずグラフィックが期待してたのと違うっていうか、昔やったスーファミドラクエ5がちょっと3Dになりましたみたいな、そこまで革新的な何かがあるわけではないゲームだとすぐに気付いた。まあ、買って貰った時にパッケージの裏見て若干察してたし、オモテ面見てもバンダナ青年とか巨乳がいて華のあるドラクエ8と比べてドラクエ7のパッケージの絵って地味だなとか(ごめんなさい)、いくつか気になるポイントはあった。

でもせっかく買った訳だし、面白さはグラフィックとは関係ないし、やって行きましょうって感じでプレイを始めて、気になった事がいくつか。

 

①「敵出なくね??」

有名な話だが、ドラクエ7は神殿探索から始まる。しかしこれが謎解きが複雑な上に敵が全く出ないので、カンの鈍い人がやると数時間迷うハメになる。しかもBGMが暗いのでそっちでも気力を削がれるし、何ならドラクエ7で一番脳にこびりついているのは洞窟のBGMって人も多いのではないか。

その後何とか洞窟を抜けて、スライムと初バトル。これだよこれ、と言わんばかりに色づく俺。そこからはまあまあサクサク行く。しかし次に立ちはだかる壁が・・・

 

②「ストーリーが暗い」

これがドラクエ7が賛否両論分かれる一番の理由だと思う。

どこ行ってもだいたいストーリーが暗い。他のドラクエシリーズと違ってドラクエ7は石板を用いて様々な街の過去にお邪魔し未来を変えていく、言わば短編集の様なストーリー進行であるためか、どの話も独立していて多種多様に暗い。からくり兵エリーの話は今でもトラウマ級の鬱物語だし、なんか過去と未来両方で火曜サスペンスみたいな事やってる街もあったぞ。レブレサックの物語がすげえ鬱だと巷では言われてるみたいだけど、レブレサック行く頃ってかなり終盤なのでもうこのゲームに慣れきってしまってるからもはや違和感が無かった。

 

③「たまに超強いボスが進行を止める」

これは俺のプレイの仕方が幼かったからなのかもしれないが、定期的にすげえ強いボスと当たって、数日間詰まる事があった。

例:デスアミーゴ、デスマシーン、イノップとゴンズ、山賊4人衆、闇のドラゴン

特にイノップとゴンズはやばかった。1か月くらい詰まったか?呪文が使えない状態で戦わされる。回復が追っつかず全滅。それを何度も繰り返した。倒せた時の達成感はそれはそれはだったが、その後の大ボス「アントリア」は何故かラリホーが効くせいで初見ノーダメージで倒してしまいしなびた。

 

④石板探しがキツい

これも有名?次の町に行くにはその町に対応する石板をすべて集める必要があるのだが、すごくひねくれた場所にあったりする。ただの雰囲気を出すオブジェクトにしか見えない武器屋の宝箱(しかも取り方がわかりづらい)にあった時はさすがにビビった。

 

複雑な感情さえいつかは思い出になる

結局あっちこっち色んなゲームに浮気しては戻ってきたりして、クリアしたのは購入から1年後ぐらいだった気がする。すっげえ長かった。クリアした時は何となく心のしこりが消えた気がした。

その後RPGの魅力に取りつかれドラクエのナンバリング作品は全てクリアしたが、やはりドラクエ7に対する印象は少し複雑なものがある。だからと言ってドラクエ7がつまらなかったかと聞かれるとそうではない。

ここまで攻めたドラクエを俺は知らないし、プレイヤーの心をかき乱すようなストーリーの数々は小学生の俺に強烈な印象を残したし、多少なりとも俺に影響を与えた。

大人になってからこういう作品の大事さがわかる。子供の頃はゲームは買い与えられる物だったが、そうそう買っては貰えない。だから必然的に一つのゲームを長くやる状況になる。大人になった今、このゲームをクリアする自信は無い。お金はあるが時間が無い。どこかでギブアップして、別のゲームを買う事だろう。仮に、もし仮にクリアしたとしても、ストーリーを見てあの頃の様に心臓に風穴を開けられる様な気持ちになるかと言われると、ならないだろう。大人はもう、色々な事を知り過ぎている。

あの頃にドラクエ7をプレイ出来て良かった。

ドラクエ8は衝撃だったが、ドラクエ7はもっと衝撃的だった。

 

もう一回イチからプレイしたいかと言われると、ちょっと苦い顔になるけどね。笑

車内ヘボスピーカーで「映える」音楽とは何か

車は音楽を聴くのに適した環境

ドライブ中、音楽を流したくなるのはドライバーの性だ。いつまでも走行音聴いていられる人って相当な車好きでもほとんどいないだろう。(いたらごめんなさい)

そして車は言わばハコなので、音楽を聴くにはベストな空間でもある。しかも運転中はアルバムを流していても、そうそうスキップ出来るタイミングが無ければする気もあまり起きない。まあ流しておくか、みたいな。つまり、アルバムを通しで聴ける環境でもある。これがジョギング中だと手っ取り早くテンション上げてハイになりたいので、結果自分の聴きたい曲しか聞かないだろう。これだと新しい出会いが起きない。だから車で音楽を聴くのは新しい出会いでもあり、気分転換でもあり、ロードノイズの削減でもある。一石三鳥!

ちょっと前の大衆車の純正スピーカーは超ヘボかった

ここでスピーカーの話をすると、ちょっと前の車は純正スピーカーが今と比べ物にならないほどヘボい事が多かった。燃費競争やコストカットの弊害だろう。スピーカー交換をした時、交換してくれたメカニックさんが取り出したペラッペラな純正スピーカーを俺に見せて、「オーディオ屋さんが泣いてます・・・」と何故か俺が怒られたりした。

だからスピーカー交換をする前は、そんな車内でもちゃんと聴ける音楽を模索していた。

ヘボい車内スピーカーでも映える音楽とは

色々試した結果、まずジャズは厳しい。音の線が細すぎて走行音に潰される。ボサノヴァとか聴きたいじゃん?でもまず潰される。「ゲッツ・ジルベルト」とかジョアン・ジルベルトのボーカルとギターほぼ聴こえないのにスタン・ゲッツのサックスとかめちゃめちゃ普通に聴こえたりするぜ。だから、どうしても聴きたい時はジョン・コルトレーンの「バラッド」くらいサックスの音が野太ければ聴ける。

次にロック。1960年代、70年代くらいの今基準で音圧の低い作品は聴きづらすぎてキツい。故に結局ギタージャカジャカのハードロックが生き残った。

ポップス系は低音と高音がハッキリと分かれる物が多いので割と聴ける。ディスコとか、アナログ感を残した作品はちょっと弱い。エレクトロは強いぞ。

邦楽は強かった。J-POPとか聴ける聴ける。さすがメイドインジャパン!日本の車内環境をわかってる。今だとナルバリッチとかキングヌーとか聴きやすそう。

まとめると

色々試行錯誤した結果をまとめると、

①ジャズはメイン楽器が野太ければいける

②ロックは野太ければいける

③ポップスはだいたいいける

④邦楽はほぼいける

というわけで、車内ヘボスピーカーで最も映えるアーティストグランプリは・・・

 

 

 

_人人人人人人人_
>  AC/DC  <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

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by ホンダアクセス

【New Radicals】「刺さる」音楽はいつだって時代も言語も超える

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たった1曲でロック小僧を撃ち落とした

New Radicalsというバンドがいた。

アルバム一枚で解散してしまったが故に一発屋の烙印を押されている時もあるが、彼らのヒット曲「You Get What You Give」は世界中の音楽小僧、そしてかつて小僧だった全ての人間の心をかき乱した。

www.youtube.com

ラジオでこの曲が流れた瞬間に、俺の心がめったくそに刺された事を覚えている。ノリの良さ、ハートの強さ、どことない危うさ・・・俺の求めるロックがそこにあった。

悩めるティーンエイジャーの代弁者とも言うべき歌詞

歌詞を読み解いていくと、この楽曲は悩めるティーンエイジャーに寄り添う応援歌とも言うべき内容だ。しかしティーンエイジャーの悩みと大人の悩みというのは本質的な違いは無いと思う。生き方、未来、人間関係、病、不安・・・すべて大人だって抱える問題だ。

Frienemies, who when you're down ain't your friend
Every night we smash a Mercedes-Benz
First we run, and then we laugh 'til we cry

友達のフリしたヤツは、いつだってお前が辛い時に裏切るんだ

そんなヤツらのベンツをぶっ壊して、ダッシュで逃げて泣く程笑おうぜ

今だからこそわかる。中途半端に友だと思っていた奴なんて、俺がオイタをすれば途端に手のひら返してぶっ叩くだろう。だからこそ、どんな時も繋がっていてくれるであろう友でなければ友とは言えないんだ。

But when the night is falling
You cannot find the light (light)
You feel your dreams are dying, hold tight

でも夜になって、光が見えなくて、夢さえも死んでしまいそうな時は、強く抱きしめろ

You've got the music in you
Don't let go, you've got the music in you
One dance left, this world is gonna pull through
Don't give up, you've got a reason to live
Can't forget, we only get what we give

お前の中には音楽がある

絶対に手放すな、お前の中には音楽がある

ラストダンスでこの世界を切り抜けられるかもしれない

諦めるな、お前には生きる理由がある

忘れるな、誰かに与えた分しか得られないってこと

人間は本質的には孤独だ。そして、ロック小僧は大人になって、現実を知ってもなおくだらない夢を見続ける。それがロックから、音楽から教わった事だから。「与えた分しか得られない」はこの曲のタイトルでもある。至言だと思う。

Health insurance rip off lying
FDA big bankers buying
Fake computer crashes dining
Cloning while they're multiplying
Fashion shoots with Beck and Hanson
Courtney Love and Marilyn Manson, You're all fakes

Run to your mansions
Come around
We'll kick your ass in!

健康保険は嘘ついて金儲け

FDAは銀行員に買収されてる

偽物のコンピューターがダイニングを破壊する

紛い物は増え続けている

流行りの連中 ベック、ハンソン、コートニー・ラヴマリリン・マンソン、全部偽物だ

お家に帰りやがれ

近くに来たら、ケツを蹴っ飛ばしてやる!

最終節は社会風刺が入る。世の中の金持ちへのアンチテーゼはロックの基本だ。しかしハンソンに関してはNew Radicalsのメンバーよりもはるかに年下だろうに、普通にぶっ叩く辺りが凄い。

 

トゲを纏いつつも、聴くものを包み込む

中島みゆき「ファイト」に救われた日本人は多いだろう。New Radicalsも、たくさんの人間を救ったに違いない。ロックが本来持つトゲを持ち、どうしようもない敵に対して中指を立てつつ、聴く者の心を包み込むメロディーとリリックが色あせる事は無いだろう。人はどうあっても不安を消す事は出来ない。その葛藤を肯定し、優しく励ます音楽の本質がここにある。

さあ、与えに行こうか。